10月号

        校内の植物U

                      校長  石 川  勝 美            

 昨年,私たち日本人学校の校内にある植物の中で,人が食べることの出来る実をつける樹の紹介をしました。杏にスモモに桑,そして枇杷の樹です。逆に,実(種子)を作らない樹が2本あります。サクラとキョウチクトウの樹です。一年間観察しましたが,この樹は実を結びませんでした。何故実を結ばないか植物に少し関心のある人ならすぐ分かりますが,実は,学校にあるサクラもキョウチクトウも花びらが沢山ある八重咲きの花です。八重咲きの花は,花の中にめしべとおしべがほとんどありません。それで,実を作ることが出来ないのです。しかし,おなじ八重咲きの花でも実を結ぶものがあります。代表的な花がバラです。体育館前に植えてあるバラも今年,沢山実をつけました。八重咲きのバラの花に実が出来るのはどうしてでしょうか。興味のある方は花を分解して調べてみてください。また,同じ種類の樹なのに,一方の樹には実がなるが,もう一方の樹には実がならないそういう樹がいくつかあることが分かりました。どの樹でしょうか。これも調べてみてください。本校の日本庭園の一画に,イロハモミジがあります。「モミジ」とも「単に「カエデ」とも言います。この木は秋の紅葉のほか春の新芽もきれいです。カエデの種子は2枚の羽根がついていて,木から落ちるときプロペラのように回りながら落ちていきます。羽根を持っている種子は他にもいくつかあります。レバノンスギにトウカエデ,トネリコ,そして,イエロージャカランダの種子にも羽根がついています。前に,2階の廊下からトウカエデの種子をとばして遊んでいる子がいましたが,イエロージャカランダの樹は,職員駐車場のところから,その種子は,風が強い日には,運動場の端(裏門のセキュリティ小屋)の近くにも,中庭にも結構落ちていました。そういえば,レバノンスギの実は,雌花の鱗片が1枚ずつ崩れるように落ちていきます。大きな松かさを作る松ぼっくりとは大分,様子が違います。ヨハネブルグ日本人学校の植物たち,じっくり調べるとおもしろい発見があるかもしれません。

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